Furch's knotted hole ball

記述
Shellableでない球体の三角形分割として有名なものの1つで、Furch (1924)による。これは、「1辺からなる結ばったspanning arcを1次元 骨格中に持つような3次元球体の三角形分割はshellableでない」という 定理に基づいていてい、このような1辺からなる結ばったspanning arc をうまく3次元球体の三角形分割の中に実現する構成法である。
「結ばったspanning arc」については下の右図参照。球体に含まれる 自己交差のない曲線で、その両端点が球体の境界にあるものをspanning arc といい、絵のように結ばっているものを結ばったspanning arcと呼んでいる。
上の左図で、小さい立方体を積み上げて大きい立方体を作り、下の面から 上の面に向けて穴を掘っていく。このとき途中に結び目を作るようにする。 穴が上の面に貫通する一歩手前で止めておくと、この物体は球体と同相で あるままになるが、このとき、同相写像で右図の球体に写すことを考えると 左図の太く書いてある1辺が右図の結ばったspanning arcになっている。 (各々の小さい立方体を図の下にあるような形で6個の単体に切り分ける ことによって三角刑分割になる。)

ここで与えているデータはこの構成法をした上で、余分な単体を取り除く ことで面の数を若干節約したものである。380頂点、1172ファセットを 要している。

組合せ分割に関して
もともと「shellableでない球体の三角形分割」として知られる例であるが、 実はより強く、constructibleでもないことを示すことが出来る。 ここでの構成法では、「1辺からなる」結ばったspanning arc がある場合という条件になっているが、2辺からなる結ばったspanning arc がある場合もconstructibleでないことを示されている。
データ
knot.dat
vertex decomposable?no
extendably shellable?no
shellable?no
constructible?no
Cohen-Macaulay?yes
topology3-ball
f-vector(1,380,1929,2722,1172)
h-vector(1,376,795,0,0)
made by基本的にFurch
参考文献
G.M.Ziegler, Shelling polyhedral 3-balls and 4-polytopes, Discrete Comput. Geom. 19 (1998), 159-174.
M.Hachimori, Nonconstructible simplicial balls and a way of testing constructibility, Discrete Comput. Geom. 22 (1999), 223-230.

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