多重ベルヌーイ数は1997年に金子昌信氏によって導入された,通常のベルヌー イ数を拡張した数論的対象であり,ロンサム(lonesum)行列とは,行和ベクトル と列和ベクトルによって一意的に復元できる$(0,1)$行列のことである.両者は 一見すると関係がなさそうな数学的対象であるが,2005年にChad Brewbaker氏に よって,ロンサム行列を数え上げた総和が多重ベルヌーイ数で表されることが発 見された.その後,Hyun Kwang Kim氏らによって成分を$(0,1)$から $(0,1,\cdots,q)$に一般化したロンサム行列の数え上げがなされた. 今回の発表では金子氏による多重ベルヌーイ数の定義と性質について説明した 後,Brewbaker氏,Kim氏らの結果について紹介する.その中で,数え上げの際に 重要になる定理について,組み合わせ的な別証明を与えることができたのでそれ についても紹介する.
以前のセミナーで、正規化体積が3以下のEhrhart多項式の分類について紹介したが、 今回は正規化体積が4の場合の分類について紹介する。 unimodular 同値で割った整単体の同値類を Hermite normal form で 同一視することで、整単体全体のEhrhart多項式を考えることが可能になる。 本講演では、unimodular 行列とHermite normal formおよび そのEhrhart多項式との関係について紹介する。